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『レスラー』

公開時から「男泣き名画」と絶賛されてたんで気にはなってたんです が、このところちょっとプロレス熱が冷めがちだったこともあり、 スルーしてました。スターチャンネルプラスで。 ちくしょう、いい映画だったなあ。 かつてスターだった、しかし今は「オイボレのボロクズ」になって なお、リングに立ち続けるプロレスラー。家族もなく、家もなく、 稼いだわずかな金は山のような増強剤やペインキラーに消えていく。 ボーイズ(プロレスの仲間たち)だけが、彼の生きる支えだ。 しかしある日、長年の酷使がたたって、彼の心臓は止まる。 手術で一命を取り留めたものの、もうプロレスはできないと宣告される。 やむなくカタギとして生きる決意をする男。だが、いい雰囲気になった ストリッパーには「あんたは客」とはねつけられ、涙ながらに和解した たった一人の娘からも、結局絶縁されてしまう。仕事場ではチビの マネージャーからバカにされイヤミを言われ続ける生活。 「もう俺には何もない」 男は再びリングに戻る。心臓は今にも止まりそうだ。だが男は幸せ そうに微笑む。だってここには歓声を上げる客と、ボーイズがいる・・・ 泣ける。どうしようもない自堕落さゆえに何をやってもうまくいか ない、孤独で不器用な男の死に様が、ただ身につまされます。 手持ちカメラを多用したドキュメンタリータッチの手法が、 男の人生に異様な臨場感を生んでるんですね。 レスラー役にはミッキー・ローク。『シン・シティ』でも孤独で 醜いタフガイを好演してましたね。かつての甘い二枚目から、 役者として新たなステージを開拓しています。 彼が思いを寄せる年増ストリッパーにはマリサ・トメイ。お茶っ ぴきという役どころですが、とてもそうは思えない素晴らしく きれいな裸とダンスを見せてくれてます。 娘役は美少女エヴァン・レイチェル・ウッド。このブログでは 以前ドラマ『CSI』にゲスト出演したときにちょっと書きました。 ほんとにキレイな子です。 思えば三人とも、寂しくて寂しくて誰かにすがりたいのに、その 相手が見つからない、あるいは突っ張って生きている、悲しい人 ですよね。でも人生って、そういうものですよ・・・

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