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日本×パラグアイ

他国開催のワールドカップでベスト16。 カメルーンに勝ち、デンマークを下し、パラグアイに延長までやって 0-0。PKで負けたとはいえ、日本サッカー史に残る大善戦でした。 常日頃ブラジル、アルゼンチンとバチバチやってる南米の強豪の 強さはダテじゃなかったですね。 日本の守備的戦術をワケのわからないオレ様美学で批判している 阿呆なスポーツライターも散見されましたが、この少々退屈では ありますが手堅いリアリズム・フットボールは、この大会、 ヨーロッパや南米の強豪国にも多く見られました。 「たとえ負けても美しいフットボール」を志向し続けたオランダ、 ファンタジーの宝庫ブラジル、ともに今大会はその国是を捨て、 「堅く勝つ」リアリズムを追求し、かつ圧倒的強さを見せている 一方、華やかなプレイが売り物の欧州強豪であるフランス、 イタリア、イングランドが早々に敗退しているのは象徴的です。 「ファンタジスタの時代の終焉」という人もいますが、確かに そうかも知れません。ドイツ大会が「ミドルシュートのWC」で あったように、この南ア大会は「リアリズムのWC」なのかもしれ ません。 日本の若き代表選手たちは、誰に言われるでもなく(おそらく 岡田監督すら言っていないのではないでしょうか。妄想ですが) この潮流を肌で敏感に感じ取り、開幕とともに本能でものにして 勝ち進んだのです。これはデンマークに勝ったことそのものより はるかに大きな収獲だったのではないでしょうか(今の日本に他に 選択できる有効な戦略がなかったというのも事実ですが)。 少なくとも、バルセロナのようでなかったから醜い、負けろなどと 書いたライターの歪んだ美学より、よほど美しい果実でありました。 お疲れさまでした、日本代表。

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