トップページ » 『ワンダーウーマン』見てきたった

『ワンダーウーマン』見てきたった

『バットマンvsスーパーマン』の悲惨なスベリっぷりを最後の
最後で救ってくれたスーパーヒロイン、待望の単独映画!
てことで見てきました『ワンダーウーマン』!
Wonder-Woman-3

【注意】以下ネタバレです!


相変わらずガル・ガドットちゃんが美しい!
タフな女戦士の表情はどこまでも精悍、それでいてニコリと
微笑んだ顔はとろけるように優しくてかわいらしい。
少々展開がタルくても、あの美しいお顔とプロポーションを
映しているだけで画がもっちゃう。

映像は美しかったですし、第一次世界大戦当時のヨーロッパの
光景はまるで一流の歴史戦争映画を見ているような風格さえ
ありました。

ただまあ、DCコミックス映画の多くがそうなんですが(ノーラン
作品を除く)、シナリオは細部が粗かった。そもそもなんで
第一次世界大戦を舞台にしちゃったのかなと。おそらくより
女性が抑圧されている文化を描きたかったんでしょうけれど
(女流監督はそういう感じのヒトっぽい)、そういうの個人的に
まったく興味ないんす。いやワンダーウーマンというキャラが
フェミニズムのアイコンだからそこは描かなきゃしょうがない
ってのはあったんでしょうけどね。

ただまあ時代が古すぎて感情移入がいづらいのは否めない。
女性的な視線で戦争の悲惨さを描くのもいいんですが、
一方で軍事的な考証がてきとーで、急にハリウッド映画に
なっちゃうのがなんか冷めるんですよね。別に軍服や銃器に
矛盾があるってんじゃないんです。登場する兵隊さんの
行動や火力が「らしくない」。

たとえばパラダイス島(本作中ではもちっとそれらしい名前
ですが)にドイツ兵が上陸しての乱戦シーン、敵地の海浜に
上陸した歩兵部隊が突発的に会敵したなら密集円陣でまず
火力を集中させるはずですが、ギャングみたいにわあわあ
散開しちゃう。沖に砲艦がいたのに支援砲撃もない。
ワンダーウーマンが現代戦(といっても百年前ですが)に
デビューするシーンでも、なまじ塹壕がリアルに描けてるのに
西部戦線のドイツ軍の弾幕それしきかい! とかね。

べつにどこかの国が憎いわけじゃない、戦争を止めたいだけ
という動機で参戦したWWですが、結局大ヤマではドイツ兵を
虐殺しちゃう。戦い終わって敵味方の兵士がノーサイドにという
ラストもこれじゃ感動しづらいです。このあたりは『マン・オブ・
スティール』にもありました後味の悪い矛盾です。結局主人公の
手も血まみれになっちゃったけどそこへの反省はないんかいと。

主人公たちの支援者であったイギリスの政治家が実はラスボス
という展開はよかったものの、アレスの兜の下が丸ハゲ口ヒゲの
デビッド・シューリスのまんまってのはなあ。そこはちゃんと軍神
らしいメイクをすればよかったじゃん。じゃん!? だいたい
「お前自身が神殺し兵器ゴッドキラーなのだ」って自分で教えちゃう
のもよく考えたらマヌケ。

まあ大ヒットしたらしいので、次回作は現代を舞台にした大都会
大破壊アクションになってくれることを希望します。あ、その前に
『ジャスティスリーグ』がありました。あんまり期待しないほうが
いいとは思いますけどねこちらは。アクアマンとかサイボーグとか
馴染みねーし。



コメントを書く




情報を記憶: 評価:  顔   星